2018年12月7日金曜日

トシヤの書評:『MSPA(発達障害の要支援度評価尺度)の理論と実践』





皆さん、愉しんでますか~♪
書評記事の投稿です。

本の紹介


『MSPA(発達障害の要支援度評価尺度)の理解と活用
船曳康子=著/勁草書房

本書は、診断ではなく支援を目的として、生活現場でのニーズを重視して開発された新しい発達障害の評価尺度「MSPA(発達障害の要支援度評価尺度)」についての理論と活用を解説しています。

MSPAは、こだわり・睡眠リズム・反復運動といった支援の必要な特性とその程度をレーダーチャートを用いて視覚化し、当事者と支援者がそれを共有できるようにするということが大きな特徴です。

本書の前半で、MSPAの開発の意図と特徴について、開発者である筆者が詳細に説明しています。

後半では、開発段階から協力し、さまざまな現場でMSPAを取り入れた実践をしている方々が、実際の療育や特別支援教育などの現場におけるMSPAの活用方法について寄稿したコラムが掲載されています。

書評


トシヤがもっとも印象に残ったのは、後半部の、実際の療育や特別支援教育などの現場におけるMSPAの活用方法についてのコラムです。

当事者や家族、関わっている多数の支援者が、当事者の特性やライフステージ毎に抱える困り度を共有する重要性と、その際にMSPAを用いたときの効果について書かれていて、特に支援者の方には有益な情報になるのでは感じました。

また、MSPAに用いて当事者の特性や困り度を視覚化する過程で、保護者と協働体制をとる意思確認、自己肯定感の高まりなどの、開発時には意図していなかった機能がMSPAにあるのではと思いました。

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