ストレス下でも「次の仕事」を見失わないDoingリストの効用
船という環境は特殊な負荷を私たちに与えます。 船酔いで気持ち悪くなっている時はもちろんですが、そうでない時でも、揺れる船の上ではなかなか考えがまとまらなかったり、順序立てて作業をするのが難しくなります。 ここでも、私を助けてくれたのは、自分が実践している簡単で基本的なテクニック、Doingリストでした。(前掲記事より引用)
Doingリストの使い方
Doing Listの基本的な使い方は以下のようになります。
- これからやる作業を順序立てて書く。ToDoリストに似ていますが、粒度は細かく、意識を割かなくてはいけない単位で
- このリストの上から順に実行する。例外はない。
- 他にやるべきことを思いついたら、右側にもう一つのリストを作り、ペンディングさせておく。決して脱線してはいけない
(前掲記事より引用)
lifehacking.jpの管理人、堀正岳氏の著作『情報ダイエット仕事術』によると、「粒度」≒「かかる時間の長さ」ということになります。つまり、「粒度は細かく」≒「実行可能で短時間で終了できる」と考えることができます。なお、「作業を粒度によって交通整理する」ハックに関しては又の機会に紹介予定です。
ペンディングしてあるリストは、いまのDoingリストが完了したら、順序を考えつつ加えられて、次のDoingリストになります。Doingリストは「情報ダイエット仕事術・特設ページ」からダウンロード可能です。
管理人のDoingリストをご紹介
管理人はDoingリストにMOLESKINEを使用していることは前回の投稿で触れましたね。
1ページの左側がDoingリストで、ここに粒度の細かい作業を記入しています。対して、1ページ右側がPending Listで、途中で割り込んできたタスクを書き留めていきます。どちらのリストも、タスクの左側にチェックボックスを書き入れ、タスクが終了したらチェックボックスにチェックを入れるようにしています。こうすることで、完了したタスクが一目でわかるようになっています。
Doingリストは、思考力は低下し、ものを思い出したり、順序立ててやるのが億劫なときに効果を発揮
船の上、特にひどく揺れている船の上では「次にやることくらい覚えておけるさ」ということでさえも常に頭のなかから抜け落ちていきます。思考力は著しく低下し、ものを思い出したり、順序立ててやるのが億劫になってきます。 でもこれは、普段でも心配事を複数に抱えていたり、ストレスを抱えている時に同じことがいえるのです。こうしたとき、Doingリストは効果を持ちます。(前掲記事より引用)
これはまさに、ウツ状態のことを指しているますね。過去の投稿で、ライフハックで一瞬一瞬に集中することの重要性を述べましたが、「一瞬一瞬」に集中できるようにするのが、Doingリストの効用です。
「漂流」を防ぎ、「今現在」に自分をつなぎ止める
「漂流」とは、いざ作業を始めてみたものの、 「やろうとしていたこと」を次第に見失って関係のない作業をし始めることを指します。
ちょっとインターネットで調べ物をするつもりが、何十分も関係のないサイトを渡り歩くことになってしまうケースなどは、これ(「漂流」のこと、管理人注)にあたります。(『情報ダイエット仕事術』p.80)
「やるべきこと」がいくつも波のように襲いかかってくる中で、Doingリストは「現在」という場所に自分をつなぎ止めるための錨のような役割を果たすのです。
(『情報ダイエット仕事術』p.95)
雑感
堀正岳氏は、気候変動や地球温暖化を研究する研究者で、海洋をフィールドとしています。 だから今回は「船酔い」や「漂流」、「錨」といった、海洋に関する言葉が出てきたわけですね。
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